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■2500H→《結城様》
確信+依存的ラブラブ銀土









君には俺しかいないでしょ?
そうでしょう?
僕が消えたその日には、
君は一体どうなってしまうんだろう…
と、一人呟いて
泣いて僕に縋るだろう君を思ってこみ上げる笑み
そしてひとり、銀色の月を見上げるのです。








銀の虜
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「ぎん…とき…?」



ひたり、とベッドから降りてつい先ほどまで自分の隣に眠っていた恋人を探す。
此処は、銀時の自室である。
明日が非番なのを良い事にまた、此処まで足を運んでしまった。
初めはあの男には興味さえも無かったのに―…
なのに、いつのまにやら、俺の、誰にも見せなかった秘めた領域にまで彼奴は土足で踏み込んできて、日常をかき乱していった。
けらけらと笑いながら“好きだ”と言ったり、
かと思えば真剣な眼差しで“愛してるから”と囁かれたりした。
銀色をした、吹き荒れる嵐のようだと思った。

銀時の部屋の襖をそっと開けてみるが、暗闇の中に廊下があるだけだった。

「銀時…何処―…ッ」

昼間の万事屋とは全く違う、静寂さに恐怖さえ覚える。
誰もいない。
何の音もしない。
星の光さえ見えないこの夜に。
だんだんと不安で胸がいっぱいになってくる。






―…何で…いねぇんだ。






こんなに、呼んでるのに。






だから、嫌だったんだ。
自分の深層心理に誰かを引き込むのは。
その“誰か”を失うことが
その“誰か”に捨てられることが
どんなに怖いことなのか知らなくてはならない日が
いつか来てしまうから―…






「銀時―…」







―…独りが怖いだなんて、前は思わなかった。






ふ、と真夜中にも関わらずいつも通り不用心な玄関をカララと、開ける音が聞こえた。

「銀時…!」
「…あれ?トシ君。」
起こしちゃった?
ごめんね―…

その姿をちゃんと確認して、酷く安心する自分がいる。

「…何処行ってたんだよ…ッ」

そい言いながら、俺の胸元にぽふ、と顔を埋めて着流しをきゅ、と握る可愛いひと。

「…ごめんね、ちょっと飲みモン切らしてたから自販機行ってただけ」
「勝手に行くな!」

ふ、とゆっくりと上げた顔は真っ赤に染まっていて
瞳には、今にも零れそうなくらいの涙が、いっぱいに溜められていた。

「俺を、独りにすんな―…っ…」

嗚呼、どうしたらいいの。
彼の泣き顔が、たまらなく好きだなんて。

「…何処にも行くな…ッ」

鳴いて悦がるあの表情も好きだけれど、
俺を、俺の存在全てを必要としてくれるその瞳が何よりも好きだった。

「…ぎ、とき…ふ、ぅ」

嗚咽混じりに呟いて、また顔を俺の胸元につっぷしてしまう。
しゃくりあげる背中を優しくさすりながら、声をかける。

「トシ君…泣かないで…?」
嘘、もっと泣いて。
俺を求めて泣いて。

そっと、髪を撫でながら泣きじゃくる顔を上向かせる。
いつもは強い光を宿す瞳が今だけは
銀色の月光だけを映して揺れていた。
瞼にキスを落として、涙の滴を舌で拭ってやる。

「…何処も行かないよ。トシ君が望むなら…」
どっちかが死んでも、一生傍にいてあげる。

「やだ…俺より、先に死んだら許さない―…ッ」
「それじゃあ最後は俺が独りになっちゃうじゃんか〜」
寂しいなァ…。

苦笑しながらトシ君を見やれば、
まだ瞳を潤ませたまま、上目遣いに俺を見上げてくる。

「じゃあ…今…キス、したら…許してやる…///」
一生、俺のものだって…誓うなら。

慣れてるみたいな風を装う挑戦的な口調。
恥ずかしいのを我慢してる癖に、俺の首筋に緩く噛みついて華を刻んでいく。

「…随分と高慢なお姫様だこと」
後悔するなよ―…?





おれ、いつでもどこでもさかれるけだものだから。




ふふ、と甘く微笑みながらトシ君をソファに押し倒して、
喉の奥まで感じるぐらい深く舌を割り込ませる。

「んぁ…ふ、ぅ」

柔らかな髪を、かき混ぜながら頭の後ろを押さえて深く口吻を交わす。

可愛すぎて仕方がないこの子を
いつか、また、俺の闇にまでオトシテしまうかもしれないけれど。











もしかしたらもう引きずり込んでいるのかもしれないけれど…―












もっと
もっともっと、
俺の下で楽園まで堕ちて。
俺の全てを、求めて。
君の身体を
君の感覚を
君の強い瞳を
純粋な魂を
君の全てを
無意識下で蝕む質の悪い、甘い熱情。













.,*end










kiss of life
by*平井堅


2005.09.25
飴子





 
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